歩み多頭飼い一家、プチドッグラン占拠中!

2008年11月17日

それでも繁殖をやめない理由

注)過去最長!?記録かもしれないくらい長文です。
(誰が読むって言うの…困った

家族募集中の我が家の預かりポメ、ボニータことぼにたん。
避妊手術済みの女のコで、推定年齢は5歳前後。


(その他の詳細は コチラの記事初心者(クリック)をお読みの上、
コチラ手紙(クリック)までお問い合わせ下さい。)


股関節形成不全という遺伝する骨格の異常があり、
股関節脱臼を併発、更に 膝にも習慣性の脱臼(膝蓋骨脱臼)があります。

ぼにたんの股関節の形成不全は、
本来 後ろ肢の付け根の骨を丸く包み込むようにあるべき、
凹凸の凹のような「受け皿部分」のカーブが正常よりも浅い為、
スムーズに関節が機能せず、将来的に痛みや
歩行への障害が生じる可能性が高い状態です。

右後肢に関しては、その浅い受け皿、骨盤部分から大腿骨が外れ(脱臼)
その場所に留まって、偽関節の状態になっています。


膝蓋骨脱臼の方は膝のお皿部分が
足の骨の溝に納まっていなければいけないのに
その骨の溝が浅い為にひっかかりが弱く、抜けたり入ったりする状態です。
(習慣性脱臼の場合、急激な痛みはないと考えます。)
程度の差はあれ、小型犬には多いこと多いこと・・・困ったダッシュ


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セカンドオピニオンの際、レントゲンを見た
主治医さんとは別でお世話になっている獣医さんに
「小型犬でここまで酷いのは初めて見た」
と言わしめた ぼにたんの股関節・・・

それでも元気に歩けているのは、主治医さんいわく、
股関節部分が脱臼してしまった事によって 、
股関節形成不全の痛みの原因である
“骨同士の摩擦や衝突”が起こらないので、
痛みにつながらずに済んでいるし、
普通
(股関節が脱臼した状態)なら歩けなくてもおかしくないのに
その脱臼した位置で関節が固まってしまったから、
歩行が可能なのだろうと言う事でした。


もちろん、小型犬という体重(負荷)の軽さも幸いしていると思います。
大型犬なら、歩けなかったでしょう・・・。

それでも将来的に、膝や股関節に痛みが出ないよう、
または出る時期を少しでも遅らせられるよう、
関節を保護してくれるサプリメント(コンドロイチン)
毎日半錠、おやつ感覚で食べ、なおかつ
減量用フードで体重管理もしています。

そのおかげもあってか、現在、日常生活に不自由は感じません。

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≪プチドッグランにて≫

一般的に股関節形成不全は大型犬に多く、
膝蓋骨脱臼は小型犬に多く見られます。
膝蓋骨脱臼に関しては後天性の場合もあるとは言われますが、
先天的な異常の場合が多く、その場合どちらも遺伝性の疾患です。

それなのにぼにたんは「繁殖用」の犬として
遺伝するそれらの疾患を持ったまま、
仔犬という「商品」を産む為に飼われ、
遺伝子を繋ぐ「仕事」をしていたのです。

たとえ健康な母体であっても、
出産と言うのは決して必ずしも安全なものではありません。
交配・妊娠・出産が原因で命を落とす母犬もいるのです。

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実際ぼにたんは、骨盤に負担のかかる出産後、
何度も立てなくなりました。

その間、腰が抜けたような状態で後肢が立たず、
前肢だけでの生活になる訳ですが、原因が何であれ、
まだ若いはずのぼにたんが「立てなくなる」と言うのが
どれほど異常事態である事か・・・

それでも所有者は繁殖を止めなかったのです。

何故?

それは、至極単純なこと。

商売だから。
本来の意味でのブリーダーではなく、繁殖屋だから。
愛犬ではなく、繁殖用の台メスだから。
そして、ぼにたんが 巷でもてはやされる、「小振り」を産むから。

「小振り」と言う名の「売れ筋商品」・・・
要するに母犬の状態がどうであれ 産んでさえいれば儲かるのです。

そして、今もこの日本のどこかで、
ぼにたんが立ち上がれなくなる程の無理をして産み育てた
「小振り」のポメラニアンがまた、小振りを理由に
その遺伝子を次世代に引き継いでいるかも知れない恐怖。

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小振りが悪い訳でも、全てが不健全な訳でもありません。
ただ、こんな形で生み出されている「小振り」も
事実存在するのだと言いたいのです。

もうやめましょうよ・・・
知識も愛情もない繁殖は・・・。

小さけりゃいいの?
可愛けりゃいいの?
一見、健康そうならそれでいいの?

愛情、信念、知識、経験、時間、財力…
どれが欠けても、
ブリーディングは成り立たないと思います。

要するに、ブリーディングは
素人が手を出すべきではないし、
商売人が簡単に始められる業種な訳がない。

私はそう思います。
だから私は「繁殖しません」。



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実際、産後に立てなくなっても
それまでもその後も、ずっとケージで暮らしていたぼにたんには
「動き回れない不自由」を感じる事さえできなかったかも知れません。

生体販売を生業にしていて、
どうしてせめて、「商売道具」を大事にできないのでしょう…
どうしてもっと命に感謝できないのでしょう…。

1度ならず、毎回のように這いつくばって子育てを・・・

一体、ぼにたんは何のために、
そんなに頑張らなくてはいけなかったのでしょうか?

本能?

人間が介添えし、オスを選択してあてがい、
人気の毛色の作出をも狙って、
人工的に繁殖させる交配が?

純血種って何だろう。
その問いはあまりに深すぎて、未だに整理がつきません。

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* * * * *

「小振り」「極小」「ティーカップ○○」等の売り文句を
一度は目にした事がある人も多いと思います。

将来のサイズが小振りかどうかは ある程度判断できるもので、
生体の小売り業界では普通、小型犬は小さければ小さいほど
付加価値・プレミアがついて、ただ小さいと言う理由で
高値で取引されます。

確かに、小さいが故に離乳まで時間(手間)がかかったり、
人工哺乳などの特別な世話が必要になったりと、
いわゆる「経費」がかかってしまうので
その分が上乗せになるのは、ものの道理とも考えられます。

が、人気犬種と呼ばれる「流行」犬種ともなれば、
その価格は単純にここぞとばかり、
倍以上に跳ね上がるのですから
商売人が飛びつかない訳がありませんよね。

需要が多い(人気が高い)と価値が上がるのも、
単価の高いものを売って利益を上げようとするのも、
売れる内に無理をしてでも増産しようとするのも、
商売の世界では常。

たまたま生まれる小振りもいれば、
ぼにたんのように、母体自体が極端に小さくなくても
毎回のように小振りを産むコもいます。
商売人にとって、まさに金の卵を産む…と言うやつですね。

もちろん、計画性と知識を持って
健全で小さな個体を作出する事に心血を注ぎ
成功しているブリーダーさんも居るはずですが
(そもそもの小型犬のルーツはそうであるはずです。)
小振りを生み出すためには
小振り同士の掛け合わせがてっとり早いからと
健全性を無視し、短絡的な商売に走る繁殖屋は後を絶ちません。

その犬種を愛し、長年探究している真のブリーダーと違い、
人気犬種を渡り歩くように
取扱い犬種が変わる業者がいる訳で、
小さな母体が大きな仔を産む負担を減らす為にと
小さなオスを選んで小さな仔を宿すよう計らう…
等と言う次元でもなければ、ただの発育不良を
小振りと同じ売り文句で販売する場合すらあるのです。

確かに、小さい子は可愛いです。
私自身、「小振り」と言うのは本来褒め言葉だと思っています。

でも、元々純血種として「小型化」されている時点で
ある種の無理が生じているのに、
それを計画性もなくむやみやたらに追求すれば
歪みが現れても不思議はありません。

そんな風に生まれ育ったコがまた親になり…
と繰り返されたら…
無理の生じた個体同士を掛け合わせ続ける事の恐ろしさは
想像に難くありませんよね・・・。


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“ケージに押し込められる事も、リードで繋がれる事もなく
自由に駆け回り、時には人に寄り添い、
発情期が来れば、自ずと仔を成す。

そしてその母犬と兄弟のように育ったその家の子供は
出産や育児を目の当たりにし、
当然のように生命の神秘にふれ、
生命の強さや弱さ、温かさを知る。”

それが本来あるべき姿だと思いますし
実現できればどんなに素敵だろうと思います。

でも、理想と現実は違う。

私は、自分の犬を「ウチのコ」「愛娘」「長女・長男」等と呼びますが
犬は犬・・・つまり犬とて動物であると言う考え方を捨てていません。

当然、犬の繁殖と人間を同じように考える事はできませんし、
狼等と同じように考える事もできません。
もはや犬は自然動物ではないし、
自然な行為としての交尾ではなく、交配なのです。

その交配・繁殖・販売のプロであるなら、
ぼにたんやべっちゃんのような触診で解る膝蓋骨脱臼を
見逃す訳はないし、見逃してはいけない。
1度目の出産での異変に気付かない訳がないし、
レントゲン1枚で発覚する異常にも、
それ以前に歩様の違和感にも気付かないといけない。

異常・奇形・持病・・・
どれがあってもいいと思います。
実際、我が家のコ達も多かれ少なかれ、
それらを持っています。
それも含めての養育だと思っていますし、
私にとってどうって事はありません。

そんな風に犬や飼い主に苦痛でなければ、
別にいいと思います。
でも、販売され、購入している時点で
泣き寝入りと言えば、泣き寝入りなのですよね。

例えば他にも…
生まれつき尾が曲がっているくらい、かまわない。
生まれつき片目の色が違うくらい、かまわない。
だって、そのコが辛い訳じゃないから。

耳が聞こえなくても、目が見えなくても
生まれつきなのであればそのコはきっと
何の疑問も抱かず、うまく生きていく。
だって、狩りをしないと生きられない訳でも、
狩られてしまう訳でもないから。

でも、
どうしてそうなったかを考えるのをやめてはいけないと思います。
やはりどこかで断ち切らなければいけないし、
「購入」する事で利益を与えるべきではない。

実際、末端の繁殖者が一体、
どこまで遺伝子と向き合って交配させているのでしょう?
我がコの子供を残したいからと希望した時、
どれだけの飼い主が事前検査を行っているでしょう?

人為的な「選択交配」をされて作られてき、
これからも作られてゆく純血種と呼ばれる動物に対して
見す見す病気を作りだす必要はないはずですよね。

心臓病は?腎臓病は?消化器官や骨格・関節の異常は?
性格や性質、犬種独自のスタンダードを含めた健全性は?

セミプロでもアマチュアでも、
命を作り出すと言う事は
知らなかったで済む問題ではないはずです。

知らずに後悔する事になれば、一生ついて回ります。

生き物に対しては何につけても
「絶対」と言う事はないと思っているので
100パーセントの完全体は無理であっても、
その動物たちの健康や健全性を守るのは
作り出した人間であるはずなのに
そんないい加減な商売が成り立ってしまっている現状。

産ませるだけなら、
殆ど誰にでもできるからです。
そして、それが大なり小なり、いい小遣い稼ぎにはなるからです。

そのいい加減な繁殖で結果的に病気や異常を作り出し
飼い主や本犬は苦しかったり痛かったり辛かったり
それを理由に捨てられたり、
色んな思いを抱えて生きて行ったとしても、
商売人は(一時的であれ)オイシイ思いをするからやめられない。

こんな悲しい話があっていい訳がないのです。

責任の持てるブリーディングをしましょうよ・・・
そして、
飼う以上、その犬生全てに責任を持ちましょうよ・・・

では、母犬への負担が一般的なもので
遺伝性の疾患があっても、姿の異常があっても
産まれた仔犬に苦痛がなく、
1ダース生まれても全て不妊手術を施し、
自分で終生飼い切れるなら?

確かに繁殖するなとは言えないのでしょう。
でも、生き物に対して「試作」はできません。

犬種によっての傾向はあるものの、
何頭生まれるかわからない。

小型犬だから少産とは限らないし
1頭の場合も5頭の場合も、7頭なんて場合もある。

ひとりで満足のいく(動物の福祉を守った)養育をしようとすると
果たしてどこまで可能なのでしょう?
私が実感しているのは、1人アタマ:1~2頭が妥当と言う事。
単純に、私には腕が2本しかないから。
(故に、今の私は、完全にキャパオーバー。
本来、何一つ偉そうに言える立場ではないと自覚しているので
公開は色んな意味で、本当に悩みました・・・。)

適度な頭数まで減らす為、人に譲るにしても
このご時世、人に譲った後にまで干渉し責任を持つというのは
並大抵の事ではありません。

それ以前に、わざわざ自分が産ませ増やさずとも、
ブリーダーも犬も、絶滅するなんて有り得ない。

目の前にいる「可愛いウチのコ」がいくら健康そうでも、
何代前までそれを確認する事ができるのでしょう。
「血統書」まであると言うのに、
この現代において、血統書は本来の意味を失っていると思います。

もし、大家族で育てるからアタマ数が多いとか
ひとりで看るにももっとキャパがある、と言うなら、
是非、現代に溢れ返っている、身寄りのないコらを
先に救ってほしい。

貴方が産ませないことで
救われる命がどこかにあるかも知れないとは
考えてくれませんか・・・?

私は、そう考えます。

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* * * * *

その内アップするつもりで
私についての記事を現在書いていますが
私は自分を愛護活動家だとは思っていませんし、
「愛犬家です!」と胸を張って言う自信もありません。

最愛の娘と呼んでいる長女犬を
ペットショップで買い求めた身ですし、かつては
「小振り」にステータスを感じていた時期がありました。

安直な純血種かぶれで、やれチョコタンが欲しいの、
ブルータンが憧れだのと言っていた時期も。

それらに対する好みは変わりませんし、
全否定はできません。

ただ、今後自ら選んで飼う事はないでしょう。

私の知る小振り犬で、
チョコレート&タンカラーのチワワが居ます。

チワワ、チョコタン、小振り・・・
揃うべくして揃ったこのキーワードに、
無条件で戦々恐々としてしまうのが悲しいサガですが(^^;
このコもまた、繁殖犬でした。

出産は毎回帝王切開でしたが
譲渡前、避妊手術の際に血液検査と診察を受けた結果、
「異常なし」。

膝蓋骨脱臼くらい持っているだろうと決めつけていたら(苦笑)
それも異常なし。

思わず感動してしまいました。
当り前の事なのに・・・

繁殖の末端は、そこまで来ているのです。


ぼにたんをはじめとして、あまりに乱繁殖が繰り返される
現実ばかりを目の当たりにし続けた今ではもう、
カレンダー等でティーカップに入れられて撮影されている
見るからに「小振り顔」の犬を見るだけで、
レアカラーをセールスポイントにされている仔犬を見るだけで、
「可愛い~」よりも、恐怖心にも似た「心配」が
先に立つようになってしまいました。

メディアで取り沙汰されたり、脚光を浴びる姿を見るたび、
その写真1枚でまた、小さい!可愛い!珍しい!と
ぬいぐるみを買うように飼われるコが出るかも知れない・・・

にわか需要に対しての にわか供給と言う図式が出来上がり、
にわかブリーダーが潤い、また乱繁殖が起こる…。

だからもう、レアカラーだとか小振りだとか
目に見えるものだけに翻弄されるのはやめませんか。

人気が出れば粗悪品や模造品が出回る「製品」なら
新品や正規品と交換もできますが、
ブランド品感覚でショッピングされる仔犬たちには
命も、感情も、痛覚もあるのです。

もちろん、身を削って産み続ける母犬にも、
種オスとして小さなケージの中で生涯を終える父犬にも。

小振りであろう大振りであろうと、
希少色であろうと代表色であろうと、
全ての仔犬がハツラツと成長する訳ではありません。

「人気の高い小振り」や「人と違う珍しい毛色」を「作出」する為に
どんな手段が取られ、どんな交配が行われ、
どんな母犬が、どんな所で子育てをするのだろう…

生きられない姿で生まれてくる命や
目も開かない内に亡くなる命、
離乳途中で途絶える命がどれ程居たのだろう…
そんな姿を幾度も目にしてきました。

その「ブランド」を生み出すまでに
どれ程の犠牲が払われているだろう…と、
そんな事しか浮かびません。

だからこう聞きたくなるのです。
「それでも小振りが好きですか」と。




以上、世界の隅っこで愛を叫んでみました。


at 23:50│Comments(2) ★幸せを掴んだポメ・ぼにたん 

この記事へのコメント

1. Posted by ちゃこ   2008年11月18日 20:40
記事全部読ませていただきました
すごく繁殖と言う事は命を無視して
道具に見えてしまう一部のブリーダーが
怖いと感じました、今直終る事ない
無駄な繁殖に怒りを覚えます
最近では簡単に自宅で繁殖させて譲ると
言う人も多く最近すごく気になる子が
繰り返しいるのですが簡単なりんご箱に入れられ
いつ迎えに来てくれるのか分らない
飼い主を何ヶ月もりんご箱で過ごしてる
仔犬を数年前から何頭も繰り返しいるのを
出かけたら見るのですが
もう通る道を変えたくなる気持ちで
いっぱいです、欲にくらんだ人
怖いです
2. Posted by しおり@管理人   2009年01月09日 12:07
>ちゃこさん{リボン}
長い長い記事に目を通して頂き、ありがとうございました{汗}
レスが記録的に遅くなってごめんなさい{すいません}{すいません}
繁殖業に関しては、悪い部分ばかりクローズアップされるので、
心底迷惑しているブリーダーさんもいらっしゃるとは思うのですが・・・。
プロにも難しい遺伝学を、
素人がどこまで理解して繁殖にあたれるのか、
そして、それよりもっと単純な問題として、母犬の産前産後、
生まれくる仔犬たちの未来・・・
経験なしにはそこをリアルに捉える事ができないのでしょうが、
避妊去勢を「かわいそうだからしない」の一言で済ませて、
勝手に生まれたからと捨てる=殺処分してしまう無責任な人も、
まだいるのですよね・・・。
やはり身近な事から始めないと、
こんな悲しい話はいくら待っても減りませんね。。。

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